令和5年度 特別展

八幡は、どうする?
ー徳川時代をいかに生きるか、松花堂昭乗も考えたー

松花堂昭乗の生きた時代の転換期

当館がテーマとする松花堂昭乗は、江戸時代初期に、古来石清水八幡宮が鎮座する男山中腹の瀧本坊で住職を務めた僧です。展覧会では、松花堂昭乗の生きた桃山時代から江戸時代にいたる転換期の八幡に焦点を当て、徳川家康とゆかりのある社寺や松花堂昭乗と交流が深かった人物に注目します。江戸時代初期の八幡に思いを巡らすと、約300年続いた徳川時代の秘密が見いだせるかもしれません。

徳川家康ゆかりの社寺

八幡市にある、江戸幕府を開いた徳川家康と深いゆかりをもつ2つの社寺に注目します。平安時代に創建された石清水八幡宮、そしてもうひとつは鎌倉時代の創建となる正法寺です。石清水八幡宮に伝わる徳川家康の朱印状をはじめとする古文書(重要文化財「石清水八幡宮文書」のうち)や、正法寺に伝わる徳川家康像、相応院像のほか、葵紋が施された徳川家ゆかりの漆器、などをご紹介します。

左から:陣扇 松花堂美術館蔵、相応院像、徳川家康像 正法寺蔵
左から:懸盤と椀揃、花鳥漆絵蒔絵重箱・替蓋  正法寺蔵

松花堂昭乗とお亀の方

また、天下泰平の世を継続する上で、文化、芸術は大きな役割を果たしました。江戸時代初期の八幡で醸成された「茶の湯」をめぐる文化は、それを象徴的に表わしています。ここでは、八幡ゆかりの2人の人物に注目します。ひとりは、茶の湯に通じた当代きっての文人僧・松花堂昭乗。そしてもう1人は、八幡で家康に見染められ、後に尾張徳川家の藩祖となった徳川義直の母・相応院お亀の方。ふたりは同時代を生き、交流も深く、徳川幕府の安泰、そして八幡の平和に大きく貢献しました。近世初期の八幡の茶の湯を伝える松花堂昭乗自筆の「松花堂茶会記」(松花堂美術館蔵)、書画をよくした松花堂昭乗の書画など、当時の八幡を伝える資料、作品をご紹介します。

踊寿老竹梅図 三幅対 (中)松花堂昭乗(左右)萩坊乗円 個人蔵
東山遊楽図屏風 松花堂美術館蔵

展覧会概要

会期  : 令和5年10月14日(土)~11月26日(日)
      *会期中に一部展示替えを行います 前期:10月14日(土)~11月5日(日)/                            
       後期:11月7日(火)~11月26日(日)
開館時間: 午前9時~午後5時(最終入館は午後4時30分まで)
入館料 : 一般600円、大学生500円、18歳以下無料(大学生を除く)
      *庭園との共通券 一般840円、大学生670円
      *20名様以上団体割引
休館日 : 月曜日

関連企画

〇特別解説会 石清水八幡宮摂社 狩尾社の修理からみえてくること

名称: 石清水八幡宮摂社 狩尾社の修理からみえてくること
日時: 令和5年10月14日(土)午後2時より
講師: 村瀬 由紀史(京都府教育委員会文化財保護課)
参加費: 500円(展覧会見学には別途料金が必要です)
定員:  80人(要申込)

〇特別講演会 天下人と石清水 八幡の自由と自治

名称: 天下人と石清水 八幡の自由と自治
日時: 令和5年10月21日(土)午後2時より
講師: 鍛代 敏雄(石清水八幡宮研究所主任研究員、東北福祉大学教育学部教授)
参加費: 500円(展覧会見学には別途料金が必要です)
定員:  80人(要申込)

〇学芸員による展覧会見どころ解説会          

開催日: 10月28日(土)、11月11日(土)
時 間: 各日午後2時より(約40分)
参加費: 無料(展覧会見学には別途料金が必要です)
定 員: 各回 20人(要申込)

申込受付開始日:  9月1日(金)
場所: 松花堂美術館講習室
申込方法: お電話またはFAX、ご来館にてお申し込みください


令和5年特別展リーフレット

展示作品リストはこちら(PDFが開きます)
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